バルト海クルーズ・ノーベル賞の舞台、ムンクを訪ねて・フィヨルドへの旅

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感動のフィヨルド

今回の旅行の最後のお楽しみであるソグネフィヨルド観光に出かける日、AM8:40 ベルゲン発の列車に乗車しました。ベルゲンから前日通過してきたミュルダールまで戻りそこからフロム鉄道に乗り換えて、フェリーの発着場であるフロムに向かいます。人気のコースであるためミュルダールはフロム鉄道に乗車する人たちでいっぱいでした。日本人のツアーが1組、個人旅行者も数組いたようです。

     

フロムに向かう途中唯一停車する「ショース滝駅」。ここでは5分停車で、写真ではよく見えませんが、民族衣装のような扮装の女性が滝の脇から現れて歌をマイクで流すというサービスがありました。このパフォーマンスは事前にあちこちの旅行記で紹介されていたので楽しみにしていたものです。

フロム鉄道は進行方向左側が景観が多かったと思います。写真は下っていく途中の風景ですが、白く見えるのは氷河から流れ出す水が作る滝です。

     

     

12:10フロムに到着。岩山に囲まれた小さな村ですが、シーズンには観光客で溢れるということです。私達が行ったのは6月15日でハイシーズンに入るほんの少し前でした。

     

     

いよいよフィヨルド観光のフェリーに乗り込み、2時間のクルーズです。このフェリーは観光用だけでなくフィヨルドの小さな村への生活の足でもあります。写真のようなかわいい家々が眺められさながら絵本の挿絵のような風景でした。

     

         

最上階のデッキの最前部に陣取り、ゆっくりと変わっていく風景を眺めていました。

外海から何百キロも陸地に入り込んだフィヨルドはあくまで穏やかで藍色の水面は波一つなく鏡のようです。数百万年前にここは氷河に埋められ、1万年前からその氷河はゆっくりと融け出し動いて河底を削り取り今ここに満々と水を湛えたフィヨルドを形成したのです。自然だけが造りだせる雄大で神秘的な光景に言葉を失い、ただただ立ち尽くしたのでした。

     

 

     

     

両岸に迫る山々からは氷河から流れ出した川が幾筋も滝となって流れ落ちています。その滝の水は数百万年も前に氷結した氷が融けて流れ出していると考えただけでも人の力の及ばない自然の力に感動を覚えます。中には何段にもなっている滝も見られます。落差は目測で高いものでは300メートルくらいでしょうか。

     

強い冷たい風も気にならない素晴らしい景観の2時間でした。

PM15:40フェリーの到着地グドヴァンゲン着。グドヴァンゲンからは鉄道駅ヴォスまで1時間半ほどバスでまた上って行きますが、バスの車窓からの風景も美しいものでした。

     

 ヴォスから列車に乗り換えてベルゲンまで戻りホテルで休憩してから、翌日の帰国に備えて空港バスのターミナルの場所まで行ってみました。駅前のホテルから駅反対側まで地下通路を延々歩いて行くのですが、その地下通路への入り口がわかり難くうろうろしてしまいました。思わぬ伏兵がいるので油断禁物です。この頃になると、疲れも溜まって太陽がまだ高くてもベッドに倒れこめば即夢の世界です。

     

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ベルゲン ブリッゲンからフロイエン山へ

ノルウエー第二の都市であるベルゲンは一時首都が置かれたり、またハンザ同盟の都市として隆盛を誇ったそうです。鉄道の古い駅舎にもそういう面影があります。

     

駅方面から人造湖のある公園を通り港に着くとまず目に入るのがたくさんのテントです。これは海産物を売る魚市場です。ここで、海老、サーモン、キャビアなどを挟んだサンドイッチを購入し海に向かったベンチでいただきました。キャビア!と驚くには当たりません。あちらでは魚卵はすべて「キャビア」というそうで、「キャビア」と書かれた容器は数種類あり、中に「いくら」もありました。差し上げた方の驚く顔を想像しつつ「キャビア」のパック詰めを購入しました。

     

               

世界遺産であるブリッゲン地区にはハンザ都市として栄えた当時の建物がそのまま保存されています。港に面した茶色や黄色の木造の建物は今はお土産屋やレストランなどに利用されていますが、少し斜めに傾いていて隣同士でお互いに支えあっているようにみえます。ここの写真は何度も目にしていましたが、実風景もそのままで独特の雰囲気でした。

     

ケーブルカーで登った「フロイエン山」の展望台です。山に張り付くように並んだ住宅や港などベルゲンの街が一望の下に見下ろせます。日光浴のおじさんは気にしないでください。

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ベルゲン急行に乗って

オスロ~ベルゲンを結びヨーロッパ屈指の景勝を誇るベルゲン急行に乗る日です。始発の列車6:35オスロ発に乗ります。こういう時は駅近くのホテルをとっておいてよかったと思います。

     

オスロ~ベルゲン間は471、2km、次第に高度を上げながら走るその沿線は森や湖そして氷河フィヨルドと変化に富み、居ながらにして自然の美しさを満喫できるといいます。

30分も走ると車窓には美しい風景が広がってきました。

     

     

高度が上がるにつれて進行方向左手には氷河が作り出した湖が続きます。波一つなく満々と水をたたえた深い藍色の水面は、背面に雪を頂いた山と共に素晴らしい風景を作り出しています。

     

     

     

     

ここはベルゲン急行でのHighestStation標高1222mのフィンセ駅です。夏でも残雪があり、ここから望めるハダンゲル氷河は1876mの高所にあるそうです。停車時間15分に乗客はみな列車を降りて景観を楽しんでいます。もちろん私達も。

次の停車駅はミュルダールです。ここはソグネフィヨルドへ降りていくフロム鉄道への乗換駅です。停車時間は30分もあったでしょうか。何のための停車かわかりませんでしたが、ホームに降りて山の空気を吸い込みました。

     

ベルゲン着14:25、8時間の行程でした。予習はしていき楽しみにしていましたがそれを上回る美しい風景を味わうことができて大満足でした。

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胎児から骸骨まで ヴィラーゲン公園

オスロ中央駅から地下鉄でMajorstuen駅下車。ガイド本ではマヨルステゥーエンと書いてありましたが、現地の方の発音では「マエストラ」と聞こえました・・・。

ここヴィラーゲン公園は、グスタフ・ヴィラーゲンという彫刻家の212点の彫刻が屋外に展示されている公園です。人間の産まれる前から死後までの一生の姿が刻まれています。たくさんの観光バスが停まり広い公園内は大変な賑わいです。

     

このモニュメントには121体もの人間が刻まれているそうですが、その数に圧倒されます。

     

 

オスロ中央駅前のホテルの窓から午後10時の南西の空です。右手奥の北北西の空にやっと太陽が沈んでいきました。中央に側面をみせているのはオスロ中央駅駅舎、右端にはインフォメーションのネオンがみえます。

     

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「叫び」尽くしの日

ノルウエーの芸術家といえば、まずやせた青白い頬に両手をあてた「叫び」のムンクでしょう。 前日に国立美術館でその「叫び」を見た私達はその絵の舞台となったといわれているエケベルク地区に出かけたのです。「叫び」では橋として描かれていますが実際は坂道、背景はフィヨルドが描かれていますが実際には街並みが広がっています。

     

     

ここで「叫び」のポーズで記念写真を撮った私達は次に郊外のムンク美術館に向かいました。

     

ここはムンクの生誕100年を記念して1963年に建てられ、ムンクがオスロ市に寄付した膨大な作品が所蔵されています。彼は幼いときから肉親の死に遭遇しまた自身も体が弱かったことから死や不安をテーマにした作品が多く、「叫び」もシリーズで発表されています。盗難事件があったので仕方がないことですが、セキュリティは空港並みの厳しさでした。そう広くはない館内はムンクの作品のみで本物をじっくりと鑑賞できて満足しました。

ここムンク美術館はフラッシュ無しでの撮影はOKでした。 

             

そして併設のカフェでかの話題のケーキでお茶にしました。

     

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