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奥の細道ちょっとだけ旅 その4 中尊寺金色堂(岩手・平泉)

五月雨の降のこしてや光堂

中尊寺建立から565年後に、芭蕉はこの地を訪ねます。この時中尊寺創建当初の建物は火災により二堂しか残っていませんでした。金色堂はそのうちの一つで、芭蕉が参拝したのはこの金色堂だけだったということです。

金色堂には藤原氏初代清衡、二代基衡、三代秀衡の遺体と、四代泰衡の首級が収められているそうです。

堂全体が金箔で覆われ四本の巻柱や須弥壇、長押まで夜光貝の螺鈿細工が施され、また透かし彫りの金具や漆の蒔絵などでお堂全体が一つの工芸品のようでした。芭蕉も

兼て耳驚したる

と書いています。

そしてこのお堂を風雪から保護するために「鞘堂」が造られ、お堂はその中に収まっていました。芭蕉も鞘堂を造った昔の人の知恵に感心したのかもしれません。

七宝散うせて、珠の扉風にやぶれ、金の柱霜雪に朽ちて、既に頽廃空虚の叢と成るべきを、四面新たに囲て、甍覆て風雨を凌。

芭蕉が目にした「鞘堂」は現在は金色堂から少し離れたところに移されています。

現在は新たに鉄筋コンクリートの堂々とした覆堂が造られて、金色堂はその中に収められています。

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名前がわかりません

十年以上前に植えたこの球根は条件の悪い場所でも育ちましたが、全く花をつけませんでした。昨年場所を替えて植え広げましたらこの秋初めて花をつけました。

遠い記憶を辿ってみますと、この球根は「パイナップルリリー」として購入したものだったと思うのですが、調べてみますとどうもそうではないらしいです。

花の形からは、アマリリスに似ているようですが、少し違う感じもします。

追記  園芸カタログを見ていましてこの花を見つけました。これはアマクリナム ドロシーハンニバル です。アマクリナムはアマリリスとハマユウの交配種です。これですっきりしました。 11月23日

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薫りたつ  オクラホマ

秋の薔薇は一般に春に比べると小ぶりになりますが、香りが強くなります。

この薔薇は色は真紅というよりも黒味を帯びていて決して派手な色合いではありません。しかし花を開くとその濃厚な香りで存在感を示します。色と香りがよくマッチしていて大人の女性の雰囲気がある魅力的な薔薇です。

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奥の細道ちょっとだけ旅 その3 無量光院跡 金鶏山(岩手・平泉)

三代の栄耀一睡の中にして、大門の跡は一里こなたに有。秀衡が跡は田野に成て、金鶏山のみ形を残す。

芭蕉は高舘に上った時に、金鶏山のことを書いていますが、高舘から西方にある金鶏山は、今は木立に隠れて高舘から望むことはできません。

金鶏山は藤原氏三代秀衡が富士山に似せて築いた山で、平泉鎮護の為、雄雌の金の鶏を作り埋めたと言われる山です。

高舘を降りて南に500メートルほど歩くと、後ろに金鶏山を控える無量光院跡に出ました。ここ無量光院は秀衡が、宇治平等院を模して建てたと言われ今は遺構のみが残っています。

金鶏山は高さ100メートル足らずとのことですが、それでも山を作ってしまうという当時の藤原氏の隆盛が想像できます。

本堂と東中島の建物の中軸上に金鶏山の頂上が位置して4月と8月には金鶏山の頂上に沈む夕日が見られるそうです。

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奥の細道ちょっとだけ旅 その2 高舘(岩手・平泉)

先高舘にのぼれば、北上川南部より流るゝ大河也。衣川は和泉が城をめぐりて、高舘の下にて大河に落入。

「奥の細道」で記されているようにここに登ると、東側に眺望が開け大きく蛇行して流れる北上川が望めます。しかしこの下で北上川に合流しているはずの衣川ははるか向こうでその流れをみることはできません。

芭蕉も実際にその合流の様子を見たわけではなく、頭の中に描かれた地図からそういうふうに表現したのだと理解しました。

さても義臣すぐつて此城にこもり、功名一時の叢となる。「国破れて山河あり、城春にして草青みたり」と笠打敷て、時のうつるまで泪を落し侍りぬ。 

夏草や兵どもが夢の跡

この地で義経主従が果ててから丁度500年後に芭蕉はこの高舘を訪ね、義経の悲運に落涙したといいますが、芭蕉が笠を敷いてしばし時を過ごしたくさむらはどこにもありません。

北上川はここ高舘にぶつかって蛇行するため浸蝕が激しく、芭蕉がここを訪れてからの300年で地形も大きく変わったようです。今は義経堂と芭蕉の句碑が建つほんの狭い一角になっています。

この義経堂は1683年伊達藩四代目伊達綱村が義経を偲んで建てたもので、その6年後に芭蕉はこの地を訪れたことになります。「奥の細道」では触れられてはいませんが、芭蕉もこの義経堂を目にしたことでしょう。

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