奥の細道ちょっとだけ旅 その3 無量光院跡 金鶏山(岩手・平泉)
三代の栄耀一睡の中にして、大門の跡は一里こなたに有。秀衡が跡は田野に成て、金鶏山のみ形を残す。
芭蕉は高舘に上った時に、金鶏山のことを書いていますが、高舘から西方にある金鶏山は、今は木立に隠れて高舘から望むことはできません。
金鶏山は藤原氏三代秀衡が富士山に似せて築いた山で、平泉鎮護の為、雄雌の金の鶏を作り埋めたと言われる山です。
高舘を降りて南に500メートルほど歩くと、後ろに金鶏山を控える無量光院跡に出ました。ここ無量光院は秀衡が、宇治平等院を模して建てたと言われ今は遺構のみが残っています。
金鶏山は高さ100メートル足らずとのことですが、それでも山を作ってしまうという当時の藤原氏の隆盛が想像できます。
本堂と東中島の建物の中軸上に金鶏山の頂上が位置して4月と8月には金鶏山の頂上に沈む夕日が見られるそうです。