ローマからユーロスターで2時間ほど「芸術の街」といわれるフィレンツェにとうとうやって来ました。
サンタ・マリア・ノヴェッラ駅に隣接して建つ「サンタ・マリア・ノヴェッラ教会」です。

シニョリーア広場近くのホテルにチェックインし一休みしてから、街歩きに出かけました。
「花の聖母教会」とも呼ばれる市の中心「ドゥオモ」 13世紀末から140年かけて完成したというこの教会は外壁の美しさで知られています。遠目では白っぽく見える外壁は近寄って見ると薄いピンクやブルーの色大理石で装飾されていていてそれは美しいものです。



高さ106メートルのクーポラは建築家ブルネレスキによるものです。内部にはヴァザーリによって「最後の審判」のフレスコ画が描かれています。外部の華麗さに比較すると割合簡素な印象がありました。

ドゥオモに隣接する「ジョットの鐘楼」です。14世紀末に完成した高さ84メートルの鐘楼でドゥオモと同じく外壁が美しい色大理石で装飾されています。

このドゥオモと鐘楼が街の何処からでも見えて方向を失うことなく街歩きができました。
ホテル近くの「シニョリーア広場」は中世から政治商業の中心で、広場に面して建つ「ヴェッキオ宮殿」はその一部が今も市庁舎として使われています。


ヴェッキオ宮殿脇にある「ネプチューンの噴水」とミケランジェロ「ダヴィデ像」のレプリカです。もともとダヴィデ像はこのシニョリーア広場に置かれていたそうです。このダヴィデ像は4メートルを超える実物と同じサイズということだったのでこれをみてアカデミア美術館の見学をカットしてしまった安易な私たちでした。
と

市の北部にある「サン・マルコ修道院」です。この僧房が美術館になっていて当時の修道僧の暮らしぶりを少し想像することができます。

階段を上がると正面にフラ・アンジェリコの「受胎告知」を見ることができます。500年以上も前に描かれたとは思えないほどの美しい色が残っていて驚きました。精霊による受胎を告げる天使ガブリエルとそれを受け止める聖母マリアの表情が気品に満ちかつ情感も感じられて名画といわれる理由が少しわかったような気がしました。写真撮影はできませんでしたので他から拝借しましたが、実際はもう少し明るい色合いだったと思います。

ローマの地下鉄体験で少し神経質になっていましたが、フィレンツェの街には多分ガードンマンと思える多くの人達がパトロールしていて観光客としては安心感がありました。

2010/02/27 (土) 10:27
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Travel,2010/02 北イタリアの旅

江戸東京博物館で開催されている「チンギス・ハーンとモンゴルの至宝展」に出かけました。中国の内モンゴル博物館所蔵の門外不出の至宝を展示ということで話題になっています。騎馬民族のイメージとは少し違う感じの繊細な金細工の技術に驚きました。撮影禁止で残念でした。
見終わってからぽかぽか陽気に誘われて近辺を散策して面白いものを見つけました。

横網町公園に三重塔を持つ立派な神社風の建物がありました。近くに寄ってみるとこれは神社ではなくて「慰霊堂」で関東大震災と東京大空襲の被災者を慰霊するために建てられたものだそうです。


併設されている「東京都復興記念館」です。なかなか趣のある建物です。
この公園は陸軍被服廠跡だということでした。
2010/02/24 (水) 10:54
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Diary,あれこれ
このところの暖冬で寒い冬を忘れていましたが今年は久々冬らしい冬でした。庭の花も少し遅れ気味のようです。

2010/02/21 (日) 11:55
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My Garden,Flowers
ローマ初めての同行者のためにローマ観光の定番を周りました。
トリニタ・ディ・モンティ教会とスペイン坂。名前の由来は17世紀にスペイン大使館があったことからとのことです。ヘプバーンの「ローマの休日」で有名なスポットです。きれいでしたね、彼女。

続いてトレヴィの泉です。15世紀に作られ18世紀に今の姿に作り変えられました。後ろを向いてコインを投げ入れると再びローマにこられるという伝説で知られますが、私も前回はコインを投げ入れましたっけ。雨にも拘らず沢山の人が訪れていました。


コロッセオです。紀元72年に着工5万人の収容力を誇り以来300年間血なまぐさい試合が行われましたが、地震の被害に遭って石切り場になってしまったそうです。次の写真のフォロ・ロマーノは帝政ローマ時代の政治の中心になった場所ですが、4世紀末西ゴート族の進入によって荒廃したそうです。コロッセオにしてもこのフォロ・ロマーノにしても瓦解したに等しい施設をそのままにしておくという感覚は私には理解できません。放置していたからこそ観光資源となっているのですが、日本ならすぐに片付けてしまうでしょうね。国民性の違いを感じます。


17世紀に作られた「蜂の噴水」です。ローマはこういう噴水がいくつか街角にあっていまでもその水は市民に親しまれているそうです。ちょっと飲んでみたかったです。
街角のお店を覗きました。さすが本場だけあってパスタの種類が豊富です。

ローマ市内を地下鉄とバスで回りましたが、地下鉄でびっくり。
駅は混んでいてやってきた電車に一番最後に乗り込みました。ドアが閉まってすぐに内側から押してきたので変だとは思いました。同行者の隣には発車間際に乗ってきた赤ん坊を抱いた若い女性が。「あら~あかちゃん」と覗き込もうとした私たち。その時コートの下に斜めがけにしていた私のバッグ辺りに違和感が。はっとして見るとバッグのファスナーが半分開いているではありませんか。隣にいたのはジプシー風の若い女性です。バッグを抱きかかえなおしてその女性をにらみつつ次の駅で下車しました。
よく考えてみれば、「地下鉄ドア付近」「ジプシー」「赤ん坊を抱いている」「複数共犯」と道具立ては揃っています。同行者によれば「あかちゃんは異常に小さくてお人形だったかもしれない」とのことでした。知識としては知っていても実際に自分の身に結びつけることは難しいと思ったものです。
2010/02/19 (金) 10:15
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Travel,2010/02 北イタリアの旅
ローマ滞在中のメインであるヴァチカン美術館、今ひとつはっきりしない天気の中傘を片手に勇んで出かけました。
どのガイド本にも「混雑する」との記事があったのに予約もせずちょっと不安でした。しかしシーズンオフなので混雑はないだろうとの予想が当たって並ばずに入れました。大きな美術館なのに入り口は見落としてしまいそうな質素な感じです。

システィーナ礼拝堂のミケランジェロによる「天地創造」と「最後の審判」この二つを見ることが目標で訪れましたが、そこに行き着くまでの館内の壁と天井の装飾の余りの見事さに息をのみました。





システィーナ礼拝堂は照明がなく薄暗い堂内では有名なその絵画や天井の細部まではみえません。大変な混雑振りで私語禁止にもかかわらずざわざわとしていています。撮影は禁止ですが、フラッシュで撮影している人に係りの方が注意をする声も聞こえて少々興ざめの感じでした。
ラファエロの「アテネの学堂」の前には人が群がっていました。壁一杯に描かれた有名なフレスコ画で、中央左側の人物はプラトン、その風貌はレオナルド・ダ・ヴィンチに似ています。その右側に立つのはミケランジェロがモデルと言われるアリストテレスです。

ヴァチカンにはレオナルド・ダ・ヴィンチの絵はこの未完の「聖ヒエロニムス」だけです。イタリアの生んだ偉人でありながら彼の絵がこのヴァチカンに1枚だけというのは、晩年は重用されずフランスに渡ったというその生涯を考えさせられ興味深いことです。

絵の写真はもっと撮ったのですが満足に写っていないものが多く残念。
ギリシアのロードス島の彫刻家3人がトロイアの神官ラオ・コーンの物語を彫り上げた「ラオ・コーン」は「八角形の庭」に置かれています。ミケランジェロにも影響を与えたといわれています。

美術館の出口へと続く階段は螺旋状で美しいものでした。

サン・ピエトロ大聖堂を横目で見つつヴァチカンを引き上げました。ここにはミケランジェロの「ピエタ」がありますがヴァチカン美術館でレプリカを発見。それでみたつもりにしました。
2010/02/15 (月) 22:00
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Travel,2010/02 北イタリアの旅