冷たい霧の中 ヘルシンキ

      

朝食前の散歩で、ロックチャーチ「テンペリアウキオ教会」に辿りつきました。まだ開いていないので内部は見られませんでしたが、側面から岩伝いにのぼってみました。岩盤をくりぬいて作った教会で写真のドームの中に教会があります。

       

1952年オリンピックが開かれた競技場のタワーです。第2次世界大戦後の日本が初の参加となったオリンピックだったからでしょうか、私の世代ではこの地名は記憶に残っていて今回訪れてみたいところでした。この時乗ったトラムの車内に表示された路線番号が途中から変更され、あわてて降り駅にいた人に聞きながら別ナンバーのトラムに乗り換えてたどり着きましたが、何故途中でナンバーが変更されたのか未だに謎です。

この写真はピサの斜塔のようですが実物は地面と90度の角度でそそりたっていました。タワーの展望台からはヘルシンキの街が一望できましたが、冷たい強風の中早々に退散です。     

フィンランドの作曲家「シベリウス」を記念したシベリウス公園です。ステンレスパイプのモニュメントが有名で、たくさんの観光客が訪れていました。製作者はエイラ・ヒルトネンという人で、近くに寄ってみるとパイプに細かい模様が刻まれていました。モニュメントの右側にあるシベリウスの顔のレリーフをよく見ると彼はなかなか味のある風貌です。公園の一角で鴨が数羽じっと羽を休めていました。曇り空の灰色の風景の中で鮮やかな色が印象的でした。

フィンランドの方は大変親切です。バスに乗る時に道を聞いた女性はひとつ前で降りると言っていたのに目的の駅までついてきてくれて一つ前の駅まで歩いて戻っていきましたし、バスの中で話しかけてきたおじさんはわざわざ一緒に降りてくれてモニュメントの見えるところまで案内してくれました。相手が話している内容がわかりきっていないこともあって道中少し不安になりましたが、まぎれもなく親切心からのことでした。自分が反対の立場になった時、してあげたいと思っても誤解されないかなどと気を回してそこまでは多分できなかっただろうと複雑な気持ちになりました。

Travel,2009/06 北欧の旅 このページの一番上へ

コメント

  • anneさん、こんばんは。

    今日もいろいろと見せていただき、私もご一緒した気分です。
    岩盤をくりぬいた教会なんて、珍しいですね。見てみたいです。
    ヘルシンキの町を一望できるくらい、すごい高いタワーですね。 
    お恥ずかしいのですが、トラムとは何でしょうか?
    ハプニングがあっても、無事にたどり着けてよかったですね。
    シベリウスの顔が気難しい作曲家って感じがします。
    モニュメントも斬新ですね。
    フィンランドの人は親切なのですね。
    楽しいお話有難うございました。

  • アンさん コメントありがとうございます。

    トラムというのは路面電車のことです。2輌か3輌が連結されていてドライバーからチケットを買うかまたは見せて乗車します。地下鉄とバスとこのトラムが街中をそれこそ網目のように走っています。使いこなせれば大変便利だと思います。

    ヘルシンキは岩盤の上にできた街で地下鉄の駅もむき出しの岩盤のままのところもありました。ロックチャーチは音響効果が良いのでコンサートなどにもつかわれるそうです。

    一緒に旅行している気分になってくださってうれしいです。気合を入れてレポートします。

  • 北欧の6月はまだお天気がすっきりしないのでしょうか。辛い撮影だったでしょうね。

    フィンランド人、トルコ人、ハンガリー人は、「親日三羽ガラス」だと聞いたことがあります。先祖がアジア系民族ということから、これらの民族には赤ちゃんのお尻に蒙古班があったり、日本語と文法が似ていたり、同じ音の単語が比較的多くみられたり・・と。~きっとご存じですね。
    私はフィンランドだけには行っていませんが、他の2カ国でも、そりぁ~もう、驚くほど親切でしたよ!

    北欧、ロシア、東欧の元共産圏では、シベリウスのような「国民楽派」は、国民的英雄だと思います。
    まるでanneさんとご一緒させて頂いているようで、興味深く読ませて頂いております。(∀)b

  • うさぎさん コメントありがとうございます。

    実はフィンランドは当初は計画に入っていませんでした。ただシリヤラインの発着港であるということで立ち寄った場所で情報収集も余りしていませんでした。調べてみますと、確かに親日だそうです。うさぎさんが教えてくださった理由以外に、いためつけられていたロシアに勝った国だからという説は面白かったです。バスのおじさんのことを一瞬でも胡散臭く思ったことは本当に申し訳ないです。

    海外でよく出会うチャイニーズと会話をしたことはありませんが、今回オスロのホテルで台湾人だという方が話しかけてきました。意外でしたが台湾も親日の方が多いそうですね。

    うさぎさんのように誰かのお役に立てるレポートはなかなか書けませんが、おばさん二人組みの珍道中を楽しんでくださいませ。

  • おはようございます。
    確かに、過去の戦争やそれによる弾圧より、日本に強く憧れを持つ理由があったようですね。そういう究極の立場を経験した民族の篤いエネルギーを芸術から感じたくて、初めて自由旅行(一人旅)した国は東欧でした。そういう意味で、ヘルシンキから船に乗ってまだ行かぬバルト3国へ旅したいといつも思っています。ちょっと話が反れてきました。
    一時は日本の統治下にあった台湾人も意外に親切ですね。

    こんな遠方へ行かれるanneさんが羨ましいです。最近は近場ばかりなもんで・・・。
    第二の青春、大いに満喫されて下さいね!・∀・
    どんどん読ませていただきま~す!

  • うさぎさん こんにちは。

    私達が海外旅行の目的地を選ぶのにコンセプトがあるわけではなく、ただ行ってみたいね~というミーハー的なものです。目的地を決めてから情報を集めるという順序ですのでともすると未消化のまま出かけてしまいます。それでも、海外に出ること自体が夢であった世代の私達は、海外の地に立っただけで感激しています。

    しかしはっきりした目的を持った旅行の方がより深く心に刻まれますね。エストニア・ラトビア・リトアニアのバルト三国、いかにも異郷の地という感じで旅心をそそられます。

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