いきなりのパドヴァ
冷たい雨の中水の都の散策をきりあげた私達は、前夜ガイド本でみた「パドヴァ」に出かけました。かのガリレオが教鞭をとっていたパドヴァ大学があるという記述に惹かれたのです。ヴェネツィアのサンタルチア駅から内陸へ1時間ほどの乗車です。
この大学はイタリアでボローニャ大学に次いで2番目に古い大学で、医学や自然科学の分野ではヨーロッパ随一の名声を得ていたそうです。コペルニクス、W・ハーバーが学び、ガリレオ・ガリレイやダンテやペトラルカがここで講義を行ったということです。
建物は1500年代のマニエリズム様式といわれるもので最も古い面影を残す中庭は、イオニア式とドーリア式の列柱回廊で囲まれています。
内部の壁面にはここの学生となった公爵の息子達が残した彼らの家紋が飾られています。
ここでは、大学の内部を見学できるガイドツアーが行われていました。それに参加して、1594年に作られた世界で最も古い解剖学の教室を見学しました。死体の冷凍ができなかったので解剖は冬場だけ行われ、19世紀の後半まで使われていたそうです。楕円形の階段状になっていて底の部分で解剖が行われ学生は上からそれを見学できるようになっています。
ガリレオが使った教壇が残されているのは、サラ・デ・クゥアランタ(40年代講堂)と呼ばれる部屋で、肖像画に囲まれた重厚な雰囲気の場所でした。
パドヴァには城壁があるとガイド本にあったので、その上を歩きたいと思ったのですが、いきなりの訪問で情報不足でもあり叶いませんでした。

2010/04/03 (土) 3:33 PM
こんにちは。
イタリアでは、大学の建物も歴史があるんですね。
ガリレオが教鞭をとっていたなんて・・・
世界史の中の人物が授業をしていたんですよね。
凄いですね。
大学の見学ツアーがおもしろそうですね。
今回も、珍しいところを見せていただき有難うございます。
2010/04/05 (月) 7:27 PM
アンさん コメントありがとうございます。
ここに限らず教科書に載っていた歴史上の人物が関連した場所を見る時は不思議な感慨があります。
自分が時を隔ててでもその同じ場所に立っていて、もしかしたら今自分が踏んでいるその石を彼の靴が踏んだかもしれないと思ったりして興奮します。
上に書いた通り予備知識を仕入れず出かけたもので、パドヴァ大学の学内ツアーで聴き取れなかった分は後で調べました。「へ~そうなんだ」と今頃納得しています。
2017/04/03 (月) 5:41 PM
BSジャパンで放送中の「ワタシが日本に住む理由」を制作しております、ウッドオフィスの三成と申します。
現在、パドヴァ大学出身の外国人の方を取材しておりまして、番組内でパドヴァ大学を紹介する際に、こちらの記事に掲載されています、サラ・デ・クゥアのお写真を使用させていただくことは可能でしょうか?
ご連絡お待ちしております。
2017/04/09 (日) 5:18 AM
三成様
コメント拝見しました。
パドヴァ大学見学の際サラ・デ・クゥアランタの木製の椅子に座り、はるか昔の偉人たちに想いを馳せました。
記事の書き方が分かりづらくて申し訳ないのですが、写真はそこの写真ではありません。一番低い場所で行われる解剖を学生達が見学する円形階段状の教室の写真です。ご期待に添えずごめんなさい。