おくのほそ道ちょっとだけ旅 その5 毛越寺南大門 (岩手・平泉)
中尊寺の近くにありながら、芭蕉が訪れなかったらしい毛越寺。芭蕉は一関から日帰りでこの地を訪れたということで平泉滞在は3時間ほどであったと言われています。ここ毛越寺を訪れる時間的な余裕がなかったのかもしれません。
三代の栄耀一睡の中にして、大門の跡は一里こなたに有。
この「大門の跡は一里こなたにあり」の解釈は、毛越寺の南大門の跡を中尊寺の大門と思って光堂までを一里と言ったものなのか、あるいは数丁しかない毛越寺南大門から館跡までを誇張して言ったものなのかは分かれるところであって、はっきりしないというのが定説のようです。
いずれにしても、この「大門」は毛越寺の南大門に関係があるということで、その写真を一枚。
毛越寺は立石寺、中尊寺と同じく慈覚大師を開基とし、塔山を背景にした典型的な浄土庭園で知られています。大泉が池に山からの水を取り入れる「遣水」の遺構が今も完全な形で残っています。9月もまだ10日ほどを残しているのに、もう紅葉の兆しがみられることに北国を感じました。
