ロマノフ王朝の文化を訪ねる

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11月18日 エカテリーナ夏の宮殿へ

エカテリーナ宮殿への往路サンクトペテルブルグの市内を少しだけ観光です。

朝1番目の目的地はネヴァ川河畔に係留された全長126、8メートルの「オーロラ号」です。この防護巡洋艦は1900年の進水以来、日露戦争を経てからバルチック艦隊似編入、日本海海戦で連合艦隊と交戦しその後ロシア革命の舞台となったということです。ロシアの歴史に大きく関わった船だと思うと感慨があります。

これは「血の上の教会」です。1881年にアレクサンドル2世がテロリストの手榴弾で殺されそれを追悼する意味を込めて建てられた教会なので、そう呼ばれているそうです。正式名称は「ハリストス復活大聖堂」です。外観は大変カラフルで、お天気が良ければもっときれいなのでしょう。

内部もモザイク画によって壁面が装飾されて大変豪華です。

ドームの一つに一説にイエス・キリストの少年時代の肖像といわれている絵が浮かんでいます。見えにくいですが左寄りにうっすらと。

プーシキン市にある「エカテリーナ夏の宮殿」に向かいました。エカテリーナ2世はかのエルミタージュ美術館の美術品の収集を始めた女帝で美術館は彼女の離宮であったということです。宮殿の外観はロココ建築で整備された庭と共に大変美しいものでした。

中に入るためには靴カバーを履かなくてはなりません。滑らないように注意が必要です。

これがエカテリーナ様です。下膨れの美人?

宮殿内は金の装飾が主体で豪華絢爛。写真の中央は陶器製の暖炉です。

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11月17日 エルミタージュその2

エルミタージュ所蔵の絵画について予習をした時、この美術館は複雑な構造であるという情報がありました。確かにガイドさんに連れられて解説を聴いた後の自由時間では大分苦労してしまいました。

レンブラントの作品は多く油彩だけでも24点あるそうです。まずは有名な「ダナエ」です。ギリシャ神話の王の娘ダナエが幽閉された部屋に、黄金の光となって現れる恋人ゼウスを迎え入れる場面が描かれています。その魅力の所為か硫酸を浴びせられナイフで切りつけられ大きな損傷を受けたことがあるそうです。

同じくレンブラントの「放蕩息子の帰宅」最晩年の遺書ともいえる作品とのことです。

次も同じく「天使たちのいる聖家族」宗教的な主題であっても風俗画的な親しみやすさがあるといわれています。

ミケランジェロ「うずくまる少年」元はメディチ家のものであったそうです。部分的に未完成です。

レオナルド・ダ・ヴィンチの聖母像2点。上は「ベヌアの聖母」下は「リッタの聖母」両方とも前所有者の名をとったものだそうです。ダ・ヴィンチの絵画で残されているのは15点ほどといわれ殆どが聖母子です。

ダウリーチェスカヤのヴィーナス像、紀元前3世紀のギリシャのオリジナルを元に作られたローマ時代の複製だそうです。この像をぜひ見たいという方と一緒に美術館内を走り回りました。この像の後ろに周りこんでお尻をみていたら警備のおばさんに注意されてしまいました。こういうことがあると忘れられない思い出になります。

これも館内を走り回って見つけたクラーナハ「りんごの木のある聖母子」

エルミタージュは本当に迷路のようです。

新館には印象派以降の作品が集められています。

ピカソ「訪問」サンラザールに収容された娼婦の妹を見舞う尼僧を描いたとピカソは語っています。

 

有名なマティス「ダンス」単純化された画面から躍動感が伝わってきます。左隣は同じくマティスの「音楽」です。

同じくマティス「赤い部屋」には沢山の観光客が群がっています。

ゴーギャンの作品も多く集められています。代表作の一つ「果物を持つ女」

親しみやすいルノワールも数点展示されています。「女優ジャンヌ・サマリーの肖像」

同じく「鞭を持つ子供」注文に依って描かれた絵とのこと。少女の表情が興味を惹きます。

モネ「モンジュロンの池」モネのパトロンの1人の館の装飾画として描かれたもので、自然を明暗をはっきりさせて生き生きと表現したこの絵は魅力的です。

どこかで目にした作品や高名な画家の作品がずらりと並び、とても一度では消化しきれない多くの作品群に圧倒されてしまいました。

 

新館の窓から臨んだ宮殿前広場です。アレキサンドル塔の向こうにエルミタージュ冬の宮殿が見えます。

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11月17日 ロマノフ王朝の宮殿 エルミタージュその1

午前9時のサンクトペテルブルグです。雲に覆われていることもあってまだ明けきらない街ですが、通勤の人たちが街を行き交っています。

サンクトペテルブルグは4月末から半年以上も曇天が8割ということで、もちろん雪も降り厳しい天候です。

エルミタージュに行く前に少しだけ市内観光です。

 ワシリー島の岬ネベ川沿いに建つロストラの灯台です。川の対岸にはエルミタージュがその姿をみせています。

デカブリスト広場でピョートル大帝の青銅の騎士像と聖イサク寺院を眺めました。教会のたまねぎ型の屋根をみるとロシアに来た実感が湧きました。

そしていよいよエルミタージュへ。

この美術館は所蔵品300万点と言われじっくり見るには数日を要します。ツアーでは半日見学が多いようですので、少しでもエルミタージュ見学が長いツアーを探しました。ほぼ1日を過ごせるツアーをみつけて参加です。

右側にも連なっていますが、写しきれません。

まずは本館から見学します。

美術品も価値あるものが所蔵されていますが、宮殿の装飾もすばらしく目を見張ります。

海外の賓客を迎えた正面階段「大使の階段」ロシアバロック様式でスケールが大きく金で装飾されて大変豪華です。

ピョートル大帝を讃えるために造られたピョートル大帝の間。ピョートル大帝は17世紀に成立した当時弱小国に過ぎなかったロシアロマノフ王朝の西欧化を進め、ロマノフ王朝の繁栄の礎を築いた人物です。

歴代皇帝による謁見の間 聖ゲオルギーの間

パヴィリオンの間には、エカテリーナ2世に愛人ポチョムキンが贈ったといわれる「孔雀のからくり時計」がケースに収まっていました。床のモザイクタイルが美しく写真をとりましたが謂れは聞き逃しました。

これはラピスラズリで造られています。縁の直径が1メートルを超える巨大なもので目を奪われました。

またまた大きい壷が。19世紀中ごろ碧玉の一枚岩から研磨されたコルヴァンの壷は重さ19トンもあるそうです。

空中庭園とはどういうものか興味を持っていましたが、屋上に造られた庭園のことでした。

ヴァチカンを模したといわれる「ラファエロの回廊」 彩色が美しく確かによく似ています。

祖国戦争の画廊にはナポレオン戦争に参戦した300人の将軍の肖像画が掲げられています。戦死した将軍は肖像画が描けないのでそのスペースが空けられていました。

金色に輝く豪華絢爛な宮殿でそこに暮らした人々に興味が湧きますが、似たような部屋を沢山見学したので混乱してしまいました。

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11月16日 富士山に見送られて

10:50JAL0421便でロシアモスクワに向けてナリタを発ちました。モスクワでトランジット国内便でサンクトペテルブルグに向かいます。

離陸して20分後眼下に雪をかぶった富士山が見えました。翼の下写真中央に小さく見えます。

雲海の上に顔を出すなんてやっぱり富士山は高いです。

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