ピエール・ド・ロンサール美しく逞しく

春先に蕾の殆どが虫害にあい泣く泣く摘蕾したピエール君が、再度蕾を持って咲き始めました。

咲き始めは外側の花弁がやや緑色を帯び咲き進むとクリーム色に変わっていきます。この繊細な花の色を持つと同時に花弁はやや厚くしっかりとしています。美しさと強さがこの薔薇の身上だと改めて感じます。

ピエール・ド・ロンサールはフランスルネサンス期の詩人で「抒情詩の父」と呼ばれた人だそうです。貴族の出身、10代の後半方耳の聴力を失いました。ガーデニングが好きでその作品の中に「ばら」と題する詩がありその一節に

酒にばら そそがなん、
そそがなん、酒にばら。
つぎつぎに 飲みほさん、
飲むほどに 胸深き
悲しみは 消えゆかん。

美しき 春のばら、
教えるよ、オーベール、
この時を たのしめと、
若き日の、青春の、
花の間を たのしめと。(井上究一郎訳) とあります。

没後400年以上も経て自分の名前を冠した薔薇が世界中で植えられるなんてうれしいことでしょう。

 

1988年 フランス メイアン

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コメント

  • anneさん、こんばんは。

    バラのことは、よくわからない私でも、このバラは、知っています。名前といい、お花の色の美しさといい、魅力的ですね。

    色の変化が素晴らしいですね。実際に変化を見たら、胸キュンしてしまいそうですね。 羨ましいです。

    バラの魅力をよくあらわした詩ですね。本当に、自分の名前がついたバラが世界中で愛されていることを教えてあげたいですね。

    色々と勉強になりました。

  • アンさん こんにちは。
    コメントありがとうございます。

    薔薇の人の名前を冠したものが珍しくありません。しかしこの「ピエール・ド・ロンサール」は全く知らない名前でした。「フランス、詩人」と聞くだけで薔薇の名前にはふさわしい感じがします。
    作出されてから20年、あちこちに植えられよく知られるようになったのは総合的に優秀な薔薇だからだと思います。
    私は、殆ど香りがないという点だけが残念でなりません。

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