東北の旅5 太宰治の故郷 金木

私が初めて太宰治の作品と出会ったのは中学生の時です。夏休みの宿題の読書感想文を書くために読むのに手間取らない短いものを探していました。以来幾つかの作品を読んで、今回の旅行では是非金木を訪れたいと思いました。 ここ「斜陽館」は大地主で金融業であった太宰の父親が1907年に現在の金額に直すと4億円をかけて建てた豪邸です。太宰はここで六男として生まれ育ちました。

   ここは台所に面した板の間です。廊下を隔てたその隣は「常居」といって家族の居間のような部屋です。ここに大き目の引き出しが備えてあり太宰もその一つを自分用に使っていたそうです。 父親の没後人手に渡り長い間旅館「斜陽館」として営業されていましたが1996年に金木町が買い取り太宰治記念館となりました。 旅館の時は改装されていましたが今は復原されていて当時の豪華な設えがそのまま見られます。   記念館から程近い場所に、疎開した太宰が家族と共に過ごし沢山の作品を執筆した家が残されています。絵葉書ではこんな風です。

太宰が使っていた文机の前に座ってみました。不思議な気分です。

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コメント

  • anneさん、こんにちは。

    私も、太宰治の本を初めて読んだのは、中学生でした。
    確か「走れメロス」で感動したこと思い出します。 それから、いろいろと読み始め興味を持ちましたが、感受性が強い若いとき、自分の中にある醜い部分を見透かされているようで、怖くなり途中で放棄した本もあります。 私も訪れてみたいですね。
    太宰の文机のまえのanneさんを見てみたいです~ お顔が見えなくて残念です。
    東北旅行記、楽しんでいます。

  • アンさん コメントありがとうございます。

    アンさんのおっしゃる通り私も作品の登場人物のどこかに自分を投影しながら読んでいたような気がします。今でも熱烈なファンがいるのはそういうところからかもしれません。太宰の疎開の家の館長さんもその一人ではないかと思いましたが、豊富な知識と熱のこもった解説は時間のたつのを忘れさせるほどでした。

    私が触れたあの火鉢に太宰も多分手をかざしたと思うと、それだけで別の世界にワープしたような気分でした。私の姿は「見ぬが華」というところです。

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